肥料が危ない⁉ ついに“その時”がやってきた

いまから2年ほど前のことです。国(農林水産省)から都道府県へ、都道府県から市町村へ、市町村からわれわれ生産者へ、ある警告文書が配布されました。それは、肥料が危ないという内容のものです。

といっても、すべての肥料というわけではありません。このときの警告文は、家畜糞の堆肥を使った場合、トマトやナスなどに生育障害が起きる可能性があるというものでした。結構わかりやすいので、ぜひ資料をご覧ください。農林水産省の公式サイトに詳しく掲載されています。「クロピラリド」という除草剤の成分による被害についてです。

簡単に流れをご紹介します。日本の畜産業は、家畜のエサの大部分を輸入に頼っています。とくに、アメリカ、カナダ、オーストラリアから大量の牧草を輸入しているのですが、その牧草を栽培する際に、クロピラリドという除草剤が使われているのです。

家畜飼料ということで、検査が甘いのかもしれません。クロピラリドの残留量が多い牧草を食べている日本の家畜(今回は牛)の糞尿に、濃縮されたクロピラリドが含まれていて、それを堆肥メーカーが「堆肥」にして農家に販売しているのです。

家畜糞の堆肥は、農薬を使わない有機農業でもよく利用されている肥料です。

これは象徴的な“事件”だと思います。

農薬については、使い方を誤ると非常に危険であることを、生産者も知っています。だからこそ、無農薬の栽培にチャンレジする人がいるわけです。けれども、肥料を疑う人はほとんどいません。ですから、まずはこの事件をきっかけにして、「肥料は決して安全なものとはいえない」という事実を、頭の片隅に入れておくと良いでしょう。

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