「グリホサート」とは?(基礎知識)2

グリホサートだけでなく、農薬や食品添加物の安全基準は「ppm」(ピーピーエム)という単位がよく使われています。1ppmと言われても、なかなかイメージはできません。数字としては「100万分の1」の意味です。以前、水道に含まれる有害物質について研究をしている方に聞いたところ、「10kgのお米の袋に入っている米粒がだいたい100万粒。そのうちの1粒が1ppmになる」と話してくれました。

では、グリホサートの残留検査の基準値(日本)を見ると、例えば大豆は20ppm、トウモロコシは5ppmとなっています。この数値が妥当かどうかの検証は、別の機会に詳しくまとめる予定です。

さて、人体にどれだけのグリホサートが蓄積されているのかの検査データがあります。アメリカの母親の団体「Moms Across America」が、一般市民を対象に尿や母乳の検査に取り組んでいます。そのなかで、母乳に関するレポートを引用します。

2014年4月7日のレポートによると、全米の11人の授乳中の母親から母乳サンプルを抽出して検査したところ、3人から高濃度のグリホサートが検出されたそうです。数値は76μg/l(ヴァージニア州在住)、99μg/l(オレゴン州在住)、160μg/l(フロリダ州在住)。μg/lというのは0.001ppmです。
データは、リンクページの中段ほどにあります。

では、この0.001ppmという単位は、少ないのか、多いのか。単位の違いは、イメージがしにくいのでとても面倒に感じます。そのため、大切な問題があやふやになってしまう原因にもなってしまいます。そこで、もう少しわかりやすく、単位を整理して考えてみることにしましょう。
● 1ppm(百万分の一)、1ppb(十億分の一)、1ppt(一兆分の一)
● 1ppm=1,000ppb=1,000,000ppt(m=miliion b=billion t=trillion)
● 1μg/l=0.001ppm=1ppb=1,000ppt

日本でよく使われる「ppm」より、さらに千分の一薄めた場合は「ppb」となります。それをさらに千分の一薄めた場合は「ppt」となります。pptはかなり少ない数値で、1pptはオリンピックプール22個分の水の中の1滴だそうです。

そして、母乳から検出された数値はμg/lで表記されていますが、ppbに直してみると、次のようになります。76ppb、99ppb、160ppbです。つまり、μg/lとppbは同じということです。

では、本題に入ります。ppbという単位は、少ないのか、多いのか。Moms Across Americaのレポートに参考となる記述があります。オレンジジュースに含まれるグリホサートの検査をしたときのレポートから引用します。

「0.1 ppb は、免疫システムを弱体化し、有益な腸内細菌を破壊することが示されている」
「1pptは、乳がん細胞の増殖を刺激することが示唆されている」

Two samples of each of the following brands were tested for both the herbicide glyphosate and its residue AMPA. Positive results ranged from 4.33 parts per billion (“ppb”) to an alarming 26.05 ppb. Studies have shown that only 0.1 ppb of glyphosate destroys beneficial gut bacteria, weakening the immune system, which can lead to a wide variety of health and neurological issues. Additionally, 1 part per trillion (ppt) has been shown to stimulate the growth of breast cancer cells.  1 ppt is equivalent to 1 drop in the water of 22 Olympic swimming pools combined.

この記述から、母乳に含まれるグリホサートが多量であることがわかります。また、わずか1pptで乳がんの細胞増殖を刺激するとなると、日本の残留基準が、pptより百万倍も濃いppmで決められていること自体に大きな疑問が生まれてきます。

逆に、上記のようなレポートや論文が発表されると、それを追いかけるように「根拠がない」という趣旨の反論がネット上を駆け巡り、同時にモンサント社は各国の政治家や研究者に“積極的なロビー活動”を行い、反対勢力を抑え込んできたと言われています。

ここまでのデータを示したうえで、あとは消費者がどれを選ぶのか。いずれも目に見えない世界の論争なので、私たちが想像力を働かせて選ぶしかありません。もちろん、私は危険だと考えるからこのような記事をまとめているわけですが、危険だとする根拠は2つあります。

ひとつは、グリホサートをめぐる議論には、「だれが得するのか?」という構図が明確なこと。もうひとつは、「日本人の2人に1人ががんになる」という不可思議な事実です。

「生命は、何らかの強い理由がない限り、常に健康体であり続ける」それが、生物学の基本的な考え方なのですから。

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