“美味しさ”には2種類ある

美味しいものを食べると幸せな気持ちになります。

グルメ番組を視ると、タレントが「美味しい~‼」とか「まいう~‼」とかリアクションをしています。視ているこちらが反応して「ああ、食べたい」と思ってしまいます。グルメ番組はとても魅力的ですが、ひとつ不可解なことがあります。

「美味しい」ってどういうことなのか?

少し前に、不思議な番組を視たことがあります。タレントがたくさん出てきて、料理の値段を当てたり、同じメニューだけれど「安価な料理」か「高価な料理」かを当てる、といった味覚をテーマにした番組です。

バラエティ番組ですから、面白おかしくつくってあります。私も、いわゆる馬鹿笑いして視ていたのですが、最近、その番組が世にも恐ろしい現実を見せていることに気づきました。

高級な料理を食べ慣れているタレントが、きれいに盛られたエビチリを食べて、「こちらが一流料理店のエビチリ!」と自信ありげに言うと、実は1皿数百円の安いほうだった。そんなシーンが何度も繰り返されます。

まず答えを外さないデヴィ夫人には、「さすが本物は違う」という感動もありますが、答えを外すタレントさんたちのほうが気になります。それは、食品添加物によって、本来の味覚が壊れているという事実なのです。

「一汁一菜の食事」を勧めている料理研究家の土井善晴さんは、著書「一汁一菜でよいという提案」のなかで、「美味しさには2種類ある」と言います。

それは、食べた瞬間、「頭で美味しい」と感じる美味しさ。もうひとつは「食べ終わったときに、身体全体で満足」を感じる美味しさです。以前の私には、この意味が理解できなかったと思います。ジャンクフードに味覚を壊されていたからです。

ジャンクフードの美味しさは、うま味の“黄金トリオ”を駆使してつくられた人工的な味です。外食料理やコンビニ弁当にたくさん使われています。これは、神経伝達物質を通して、脳に無理やり「美味しい」と感じさせる働きがあります。

一方の「食べたあとに感じる満足感」の美味しさは、明らかに脳の反応とは違います。胃や腸を通して、栄養が隅々の細胞に行き渡るような、そんなイメージの美味しさです。あえて表現すると「身体で感じる美味しさ」とでも言えるでしょうか。

ちなみに、孫娘の様子を見ていると、とても面白いです。添加物無しの食事を続けています。毎回、出されたものを黙々と食べます。味噌汁も、煮物などの一品料理も薄味です。きれいに残さず食べて、とても満足したような表情をして、「ごちそうさまでした」をします。

フルーツが大好きです。2歳になった最近は、食後のフルーツを食べるとき、「オイシイ」と言いながら食べていますが、このときの「オイシイ」は脳が反応しているのでしょう。ちなみに、美味しいフルーツがなくても、孫娘はじゅうぶんに満足しています。そして、“自然児”と周りから言われるほど元気いっぱいです。朝から晩まで、笑顔を振りまいています。

「美味しい」と感じることは、とても幸せなことだと思います。それを食品添加物による働きに任せていて良いのかどうか。とくに小さな子供たちの食事は気になります。もし、味覚が壊れたまま成長していくとすれば、それは親や祖父母の責任です。

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